頑固な神経症状を残すもの12級13号

受傷時に、骨折・脱臼が画像で認められている事が前提条件

それぞれの後遺障害等級は、「○○したもの」・「○○たもの」が第○級の○号と規定されていますが、この「もの」とは、障害の状態が後遺障害認定の結果を示すのもので、それぞれの障害で、各部位ごとに、事前に判別できる具体的な検査や数値の規定まではありません。
神経症状における「頑固な」とは、その具体的な症状や、障害程度を判断する検査や他覚的所見などは、認定基準には記載されていませんので、これまでの実務上から、読み取れたポイントを記載しています。
まず、後遺障害の「頑固な神経症状を残すもの」12級13号は、初診時にレントゲン・CTにて骨折・脱臼が確認され(初診時に骨傷が画像で確認できる)、その後の半年以上の治療を経ても神経症状が改善されない事が前提条件になります。

捻挫後の症状では14級止まり
その上で、残存する症状が医学的に「証明」できるものであることが必要条件になります。
したがって、「捻挫」や「打撲」後の症状については「局部に神経症状を残すもの」14級9号に留まります。

骨折や脱臼後の症状

外傷性骨折により神経症状が出現した場合

損傷(骨折、ギブス固定、手術の後)の後に、神経症状を呈し、筋力の萎縮や関節の可動域制限などの機能低下を引き起こしている場合が該当します。
神経障害の規定では、「通常の労務に服することはできるが、時には強度の疼痛のため、ある程度差し支えがあるもの」も12級となりますので、この疼痛が医学的に証明できる場合には、疼痛等感覚障害として後遺障害に該当します。

軟部組織の外傷性損傷

靱帯や腱の損傷を伴う障害

スポーツ選手の障害として「○○靱帯損傷」という記事を見ることがあると思います。これは、運動をすることで起こる障害や外傷などの総称であり、使い過ぎ障害・症候群とも言われていて言います。
これに対して、外傷による軟部組織の障害においては、事故受傷後1ヶ月以内に、CT又はMRI検査によって画像で確認できる事=器質的損傷が確認できることが、後遺障害認定の要件となります。
身体を動かしているのは筋肉で、筋肉の他にも腱と靱帯がそれを補う役割を果たしています。骨格筋は、その名の通り、骨格を動かす働きをしています。つまりそのために骨格筋は骨に付着する必要があります。しかし、柔らかいままでは硬い骨にしっかりと付着することは不可能です。そのため骨格筋と骨の間を仲介する腱が存在します。
靱帯の役割は筋肉と骨の仲介ではなく、骨と骨の仲介です。つまり関節において骨と骨が離れてしまわないように位置関係を保持する役割や関節の可動域を制限する働きもあります。

関節機能障害との併合

併合認定が想定される傷病名

医学上の傷病名は、「解剖学的部位名」+「外傷態様」で表します。「左肩甲骨骨折」や「右肩関節脱臼」が外傷性傷病名になります。 これに対して、「症」・「病」・「症候群」・「障害」という傷病名は、外傷性の傷病によって至った病態を示す傷病名になります。
 ・肩関節骨折と橈骨神経麻痺
 ・肘関節骨折と尺骨・正中神経麻痺
 ・手関節骨折と神経損傷膝関節(大腿骨顆上・顆部骨折、脛骨高原骨折)と腓骨神経麻痺
一般的には、骨折や脱臼の治療が優先され、凡そ3か月を経てもなお症状が残存する場合には、その症状の病態が傷病名として加えられます。
したがって、初療時に「○○炎」・「○○症」との診断がなされている場合には、その原因となるものを主治医に確認して頂き、画像所見にて裏付けを取ることが必要になります。

痛みが続けばMRI検査を

痛みの原因を探り、画像で確認後に確定診断へ

ほどんど医療機関では初診時にレントゲンを取って、骨の異状の有無を確認します。「骨傷なし」と診断された場合には入院とならず次回より外来での診察を指示されます。
受傷時は、侵害受容性(キズや打撲など)の痛みが強く、その後1週間を超えて痛みが続き、関節の運動に伴って痛みが出現する様な状態ならば、MRI検査を受けて頂く事をお薦め致します。
MRI検査はレントゲンで真っ黒となっている軟部組織を鮮明に映し出す検査になりますので、軟部組織(靱帯・腱・椎間板など)の損傷はMRIによって判明します。

ペインクリニックや麻酔科での治療

痛みを緩和する専門的な治療

痛みが持続する場合には、痛みの緩和やコントロールを目的とするペインクニックや麻酔科での専門的な治療が必要になります。
専門医によって、処置や投薬によって痛みへの治療が行われ、治療効果や薬の感受性から、ご自身に合った方法を専門医が探ることになります。
主治医は、初診時や通院において神経学的な検査を行い、適切な経過観察が行われます。
その後、治療の効果が望めない状態になった場合には、この経過観察が重要な所見となります。

転院の際には紹介状を

臨床においては、紹介状(診療情報提供書)を発行することを「コンサルト」と言います。他院や他科への専門的な治療や検査を依頼する際には、整形外科の主治医より紹介状を発行して頂いた上で、専門医を受診して下さい。
紹介状が発行され、それを受けた医師は、発行先へ治療や検査結果等をフィードバックすることが一般的です。これによって、それを受け取った主治医が今後の治療に役立てることが可能になります。これらの経過も、後遺障害認定においては重要な医証となります。

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