疼痛等感覚障害の認定基準

神経症状では無いが患部に疼痛が残る場合

受傷部医の疼痛障害については、「通常の労務に服することは出来るが、受傷部位にほとんど常時疼痛を残すもの」は14級に該当する。と規定されています。
疼痛以外の感覚障害については、「疼痛以外の異状感覚(蟻走感、感覚脱出等)が発現した場合は、その範囲が広いものに限り、第14級に該当する。と規定されています。
ここにある「受傷部位」とは、実務上は「器質的損傷が画像で確認できる」もの、つまり「骨折や脱臼」がある事になります。したがって、打撲や捻挫の場合には射程外になります。
事故によって外傷性の骨傷(骨折又は脱臼)がレントゲンで確認できる場合には12級相当となり、軟部組織の異常がMRIで確認できる場合にはいずれかになり、捻挫や挫傷の場合には14級か否かになります。
つまり、外傷による器質的損傷が画像で確認でき、関節の機能障害は後遺障害の基準以下であるが、関節の運動に伴って痛みの症状が出現する場合には、神経症状として後遺障害に該当するか否かの問題になります。
これを立証するのは、主治医による理学診断や、電気生理学的な検査結果などの他覚的な所見によることとなります。

打撲と挫傷

骨折も無く、捻挫でもないいわるゆ打撲の場合

打撲と挫傷はほとおど同義語ながら、医学的には、皮下組織や筋肉などの損傷が明らかな場合に挫傷としていますが、臨床的にはより重症例を挫傷として診断しています。
事故により初療時に挫傷との診断であった場合には、後遺障害として認定されるのは厳しいのが実情です。
挫傷との診断であった場合には、事故より1か月以内に皮下組織や筋肉の損傷が確認できるMRI検査を受診して頂き、そのMRI画像にて損傷が確認できる場合に、後遺障害として認定されるための前提条件となります。

頭痛の認定基準

交通事故後の頭痛の症状で認定されるのは、ごく稀なケース

「頭痛については、頭痛の型の如何にかかわらず、疼痛による労働又は日常生活上の支障の程度を疼痛の部位、正常、強度、頻度、持続時間及び日内変動並びに疼痛の原因となる他覚的所見により把握し、障害等級を認定する事となる。」と規定されています。
その上で「通常の労務に服することはできるが、頭痛が頻回に発言しやすいくなったもの」は、第14級に該当する。と規定されています。
しかし、自賠責において頭痛の症状のみで後遺障害が認定される事は稀です。
これは、事故受傷後に頭痛が発現し、その後も継続している場合には、頭痛専門外来へ通院して頂く事が必要ですが、多くの方が、脳神経外科で異常なしとされ、整形外科では問題なしと判断される事によって、専門的な治療を受ける機会を逸していることも一因です。

失調、めまい及び平衡感覚障害の認定基準

受傷時に頭部外傷が認められ、その後に出現した症状の場合

「失調、めまい及び平衡感覚障害については、その原因となる障害部位によって分かることが困難であるので、総合的に認定基準に従って障害等級を認定することとなる」と規定されています。
その上で、「めまいの自覚症状はあるが、眼振その他平衡機能検査の結果に異常所見が見られないものの、めまいのあることが医学的にみて合理的に推測できるもの」は14きゅうに該当する。と規定されています。
この障害では、深部知覚、前提、眼、小脳、大脳の障害が立証されている事が前提条件となります。つまり、事故受傷時に頭部外傷が認められている事になります。

耳鳴りについて

3度の専門的な計測で異常が認められることが前提条件

耳鳴・耳漏については、「30デシベル以上の難聴を伴い、著しい耳鳴を常時残すことが他覚的検査によって立証可能なもの」は12級相当、「30デシベル以上の難聴を伴い、著しい耳鳴を常時残すもの」は14級相当と規定されています。
事故受傷後に耳鳴が出現した場合には、整形外科と脳神経外科に加え、耳鼻科を受診されて下さい。耳鳴は神経症状ではありませんが、出発点は頸椎捻挫の場合があります。
この障害の立証は耳鼻科における聴力検査になります。オージオメーターによる検査を受け、オージオグラムとピッチマッチ検査、ラウドネス・バランス検査により立証します。この専門的な検査は3度行う必要があり、3度の結果が記載された耳鼻科での後遺障害診断書も必要です。

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