腰部捻挫後の後遺障害14級9号

「局部に神経症状を残すもの」としての認定

医学上の捻挫とは、外力によって関節が生理的可動域を超えて動いてしまった結果、関節包や靭帯の損傷が生じて、一時的に関節面の相対関係が乱れるが、すぐに位置関係が戻った状態をいい、骨折や脱臼などの「骨傷が無い」場合で、それ以外の軟部組織に損傷を来し症状が出ているものされています。
この捻挫後の症状は、認定基準に当てはめをして「局部に神経症状を残すもの」として認められた場合に、後遺症から後遺障害となります。
ここにいう「骨傷」とは、レントゲンやCT等の画像で確認できる損傷であり、骨傷が無い場合には14級認定以外はありません。
したがって、腰椎捻挫後に残存する症状が「局部に神経症状を残すもの(第14級9号)」に該当するか否かの問題になります。

腰椎捻挫の病態別の症状を知る

病態によって症状が異なります

腰痛を来た腰椎捻挫の病態分類は5つです。
1.腰椎捻挫型:下肢症状を伴わす、腰部に限局した痛みを主訴とする
2.神経根型:腰痛、片側下肢症状を伴い、神経根支配領域と一致した筋力または知覚障害が存在する
3.円錐部型:腰痛、両側下肢症状を伴い、下肢反射の異常や膀胱直腸障害を伴う
4.馬尾型:腰痛、下肢痛、間欠性跛行、膀胱直腸障害を伴う
5.その他:疼痛の範囲が腰部から背部、頚部と広範囲にわたり、痛みが収束していない場合など、病巣の同定が困難
残存する自覚症状から、その特徴を整理して類型から、狙いをしぼった立証ができれば後遺障害等級が認定されます。
この中では、腰椎捻挫型が有意な所見が得られにくく、等級認定に至らないケースが多い病態です。これに対して、神経根型は理学診断や画像検査、電気生理学的検査等の他覚的所見が得られ易い病態です。

椎間板ヘルニア(disc herniation )との診断から

事故前に腰痛などでの受診既往歴がなく、事故後に腰痛、下肢痛が発生してたという状況で、腰椎に椎間板ヘルニアが出現している場合に、そのヘルニアと事故との因果関係を証明することは一般的には困難です。
腰椎椎間板ヘルニアは症状を出さなくても、一般的な加齢変化としての突出は多くの人で認められ、多くの場合はヘルニアの存在する状態で、事故による外力が誘因として症状が出現されたと判断されます。
多くの場合は、ヘルニアによって圧迫された高位の腰痛と神経根症状を呈します。
診断上の重要な所見は、SLRT・重度の根性症状・夜間覚醒の原因になる痛み・重度の腰椎運動制限・腰痛よりも強い片側の下肢痛などです。
事故による強い外力が加わり、それによって神経症状が出現し障害が残存している事を、医学的に証明できると等級認定に至ります。

脊椎狭窄症(spinal canal stenosis)との診断から

腰部脊柱間狭窄症は、主に加齢による椎間板(軟骨)、脊柱(骨)、靱帯(軟部組織)の肥厚、変形により脊柱間が狭くなり、脊柱管の中にある馬尾神経への血流不全によって発生します。
特徴は馬尾症状、痛みは臀部から下肢にかけての疼痛が主体で、腰部の前屈姿勢によって症状が軽減する。症状は間欠性跛行を特徴とします。
1.馬尾型:自覚的には下肢、臀部の異常感覚、膀胱直腸障害、下肢脱力感などを主訴として疼痛は少ない。他覚的には多根性障害を特徴とする。
2.神経根型:自覚的には下肢の疼痛を主訴とする。この型の脊柱所見や自覚症状は単一神経ブロックで一時的に消失する。
3.混合型:馬尾と神経根の混合型、下肢の疼痛は単一神経根ブロックで一次的に消失するが、他の症状には変化が起こらない。
事故による強い外力が加わり、それによって神経症状が出現し障害が残存している事を、医学的に証明できると等級認定に至ります。

腰椎疾患判定表の利用

病態によって症状が異なります

新たな医証の取得

残存する障害に対して、診断書や画像等の医証より事実確認をし、後遺障害等級認定に基準に当てはめをし、医学的な知見を確認し、適正な評価を導く為の証拠として、新たな医証を取得できる事が、等級認定取得への出発点になります。
後遺障害についての結論が出ている場合には、新たに事実関係=医学的に証明できる所見等を証拠として提出する必要があります。
異議申立における立証責任は請求者=被害者に在る事であり、主治医に協力を頂きながら、医学的に証明できる新たな医証を取得し、その主張を文書にする必要があります。

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