加害者への請求における責任原因

不法行為責任 (民法709条)
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
立証責任は請求者
自転車同士又は自転車と歩行者との事故の場合、被害者(歩行者)が加害者(自転車)の過失を立証しなければなりません。
被害者は加害者(自転車)の過失を証明ができない時には、加害者(自転車)に対して不法行為責任を追及できず、損害賠償請求が認められないことになってしまいます。 このことはとても重要なことで、事故にあったからといって相手の保険を当てにしていては何も保障がされないことを理解しておかなければいけません。
自動車事故の場合は、加害者(自動車の側)が責任がないことを証明しないかぎり、加害者(自動車の側)が責任を負うことになっています。
しかし、自転車同士又は自転車と歩行者による加害事故で、相手方へ損害賠償を求償するときには、その主観的要件の主張立証責任は請求者にあります。

「自転車の事故(責任)」日本損保協会

未成年加害者の親権者の責任

民法712条
責任能力「 未成年者は、他人に損害を加えた場合において、自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていなかったときは、その行為について賠償の責任を負わない。」

自転車事故の加害者である子が未成年者である場合、子に責任能力が無いときは、子は損害賠償責任を負わない(民法712条)、しかし、親権者は監督義務者として損害賠償責任を負う(民法714条-1)。この民法における責任能力とは、12歳程度の年令になれば一般的に責任能力があるものと考えられています。
子に責任能力がある場合は、子は損害賠償の責任を負う(民法709条)。親権者は監督義務違反の子の不法行為によって生じた結果との間に相当因果関係が認められるときは、親権者も損賠賠償責任を負う(最判昭和49年3月22日)。
親などに賠償責任を負わす場合には、子供への監督義務を怠っていたことの証明などを、被害者自身が揃えなければなりません。この場合に裁判例からは、子の年令が14歳以下の場合には、親権者の責任が肯定されています。

使用者の責任

民法715条

「ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであった時は、この限りでは無い」
この使用者責任では、使用関係と業務執行性について要件が具備されているいるときに、使用者責任が認められる事になります。この使用関係とは、行為者と責任を負う者との間に使用関係がなければ成らないことです。

その他の民法条文

第416条(損害賠償の範囲)

債務の不履行に対する損害賠償の請求は、これによって通常生ずべき損害の賠償をさせることをその目的とする。2 特別の事情によって生じた損害であっても、当事者がその事情を予見し、又は予見することができたときは、債権者は、その賠償を請求することができる。

第417条(損害賠償の方法)

損害賠償は、別段の意思表示がないときは、金銭をもってその額を定める。

第722条(損害賠償の方法及び過失相殺)

第四百十七条の規定は、不法行為による損害賠償について準用する。2 被害者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の額を定めることができる。

第418条(過失相殺)

債務の不履行に関して債権者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の責任及びその額を定める。

第724条(不法行為による損害賠償請求権の期間の制限)

不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないときは、時効によって消滅する。不法行為の時から二十年を経過したときも、同様とする。

 

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