関節の痛みによる後遺障害

神経障害か機能障害か、関節の運動を制限する原因が痛みの場合

関節の機能障害が後遺障害として認定される要件は、関節部の器質的損傷や関節の運動を支配する神経麻痺等のため、当該関節に機能障害を生じているいることが医学的に証明されいることになります。
したがって、関節の可動域制限=機能障害が認められる前提条件は、関節が事故による器質的損傷=骨傷後にカタチとして動かない状態が認められる場合になります。

これに対して、幸いにして骨折や脱臼は無かったが、事故受傷後から痛みが持続して、関節を動かすと痛みが増幅する場合には、関節の可動域障害の原因が痛みとされ、後遺障害認定基準では神経症状として取り扱われます。
残存する痛みが、骨折や脱臼などの受傷部位の場合には、疼痛等感覚障害として「受傷部位にほとんど常時疼痛を残すもの」は14級に、「通常の労務には服することはできるが、時には強度の疼痛のため、ある程度差し支えがあるもの」が12級として認定されます。
一方、外傷性傷病名に対する治療と経過観察が施行された後に、神経性の障害が通常発生しない受傷部位以外に出現した場合には、「局部に神経症状を残すもの」もしくは「局部にがん固な神経症状を残すもの」として、機能障害とは別に認められる場合があります。
また、関節の可動域制限の理由が疼痛による場合には、関節炎や症という新たな傷病名が加わり、それに対して治療と経過観察が施行されてものなお、疼痛が残遺してる場合には、関節の機能障害ではなく、神経障害としての認定となります。
関節の障害は、計測された角度=制限の原因が、「カタチ」によるものなのか、「痛み」によるものなのが出発点になります。

関節痛が続けばMRI検査を

治療開始から3ヶ月以上、痛みが持続する場合

ほどんど医療機関では初診時にレントゲンを取って、骨の異状の有無を確認します。「骨傷なし」と診断された場合には入院とならず次回より外来での診察を指示されます。
受傷時は、侵害受容性(キズや打撲など)の痛みが強く、その後1週間を超えて痛みが続き、関節の運動に伴って痛みが出現する様な状態ならば、MRI検査を受けて頂く事をお薦め致します。MRI検査はレントゲンで真っ黒となっている軟部組織を鮮明に映し出す検査になりますので、靱帯の損傷はMRIによって判明します。

軟部組織(靱帯や腱など)の外傷性損傷

靱帯や腱の損傷を伴う障害

スポーツ選手の障害として「○○靱帯損傷」という記事を見ることがあると思います。これは、運動をすることで起こる障害や外傷などの総称であり、使い過ぎ障害・症候群とも言われていて言います。

これに対して、外傷による軟部組織の障害においては、事故受傷後1ヶ月以内に、CT又はMRI検査によって画像で確認できる事が、後遺障害認定の要件となります。
身体を動かしているのは筋肉です。しかし、筋肉の他にも腱と靱帯がそれを補う役割を果たしています。骨格筋は、その名の通り、骨格を動かす働きをしています。つまりそのために骨格筋は骨に付着する必要があります。しかし、柔らかいままでは硬い骨にしっかりと付着することは不可能です。そのため骨格筋と骨の間を仲介する腱が存在します。
靱帯の役割は筋肉と骨の仲介ではなく、骨と骨の仲介です。つまり関節において骨と骨が離れてしまわないように位置関係を保持する役割や関節の可動域を制限する働きもあります。

関節の拘縮と神経麻痺

相当な運動障害です。

拘縮とは、関節包外の軟部組織が原因でおこる関節可動域制限のことで、生理学的には活動電位の発生の停止により筋が弛緩しなくなる現象です。
これに対して、強直とは関節部の骨および軟骨の変形や癒着が原因でおこる関節可動域制限のことで、原則として健側の可動域に対して10%程度以下に制限を受ける程度のものとなります。
拘縮や強直が神経損傷の場合には、神経内科やペインクリニック等にて電気生理学的な検査と理学診断所見によって立証します。
例示には、「ひざ関節(屈曲)に大きな可動域制限があり、健側の可動域が130度である場合は、可動域制限のある関節の可動域が130度の10%を5度で切り上げた15度以下であれば、ひざ関節の強直となる。」と記されています。
実務上、「拘縮」と書かれた診断書を拝見しますが、医師が臨床において使用する拘縮は広義であり、自賠責の認定基準では狭義な規定がありますにで、かならずしも診断書に拘縮との記載があっても、それによって確実に障害認定に至るという効果は期待できず、主治医の感覚とは異なって、上記の基準に至るケースが少ないと感じています。

関連するページ

下記のページをご用意していますので、ご参照ください。

・肩関節の後遺障害について ・肩関節の障害
・肘関節の後遺障害について ・肘関節の障害
・手関節の後遺障害について ・手関節の障害
・骨盤・股関節の後遺障害について ・骨盤・股関節の障害
・膝関節の後遺障害について ・膝関節の障害
・足関節の後遺障害について ・足関節の障害
・異議申立:肩・肘・手関節の障害について ・上肢関節の機能障害
・異議申立:股・膝・足関節の障害について ・下肢関節の機能障害
・神経症状との併合障害について・神経症状との併合

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