骨盤と股関節の後遺障害

器質的な外傷性損傷が画像で確認できる事が前提条件

後遺障害等級は身体障がいの程度に応じてその序列と系列が規定されていますので、関節の機能(運動)障害を起こしている原因が、器質的損傷(解剖学的にカタチのあるもの)によるものであることが確認できる事が前提条件になります。 この器質変化には、骨折・脱臼以外にも、関節それ自体の破滅や硬直によるもののほかに、関節外の軟部組織の変化によるものも含まれます。

外傷性傷病名と病態

医学上の傷病名は、「解剖学的部位名」+「外傷態様」で表します。「骨盤骨折」や「股関節脱臼」が外傷性傷病名になります。 これに対して、「症」・「病」・「症候群」・「障害」という傷病名は、外傷性の傷病によって至った病態を示す傷病名になります。

骨盤・股関節の骨折・脱臼後の症状

骨盤骨折はタイプに分類されています。
A型は安定(後弓部無傷)で、保存的療法が適応され、早期の離床が可能な場合が多い。
B型は部分的に安定(後弓部の不完全破綻)で、転医の大きいものや脚長差を大きく認める場合には手術適用となる。
C型は不安定で、手術により安定化を行うことになり、腹腔・骨盤内臓器、血管、神経の損傷など多発外傷になりやすい。
骨折の整復後、骨の癒合を待って、整復時に固定したプレートを取り除く手術が施行される場合があります。この場合には抜釘術から3ヶ月以上の経過観察が必要になります。

骨盤骨の変形障害

骨盤骨の変形障害はその他の体幹骨として「鎖骨、胸骨、ろく骨、肩甲骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの」第12級5号とされています。
ここにいう「著しい変形」とは、裸体になったとき、変形(欠損を含む)が明らかに分かる程度のものとされています。
後遺障害の立証には、初療時の器質的損傷が確認できる画像の他に、裸体での写真を添付する必要があり、かつ、被害者請求後に自賠責損害調査事務所より出頭通知が届き、その場で医師らによって現実に状態が確認された上で後日の判断となります。

股関節

主要運動の他動値にて評価が行われます。股関節は様々な運動がありますが、主要運動は膝屈曲・伸展・外転・内転の4つです。患側と健側の他動値を比較して、1/2以下の場合には10級11号、3/4以下の場合には12級7号との認定になります。

股関節の可動域障害

人工関節の置換術後

人工関節・人工骨頭を挿入し置換した場合

骨折等の外傷により、人工関節・人工骨頭を挿入し置換する手術が施行された場合には、「関節の機能に著しい障害を残すもの」として第10級11号に該当します。
なお、術後の経過が思わしく無く、その関節の可動域が健側の可動域角度の1/2以下に制限が残遺している場合には、「1下肢の3大関節の1関節の用を廃したもの」として第8級6号に該当します。また、置換術後に可動域制限が1/2以上の場合には「1下肢の3大関節の1関節の機能に障害をのこすもの」として第12級7号に該当します。

関節唇損傷後の障害(痛みや可動域制限)

股関節の痛みが続く場合にはMRI検査を

股関節は、大腿骨(だいたいこつ)の上端にある骨頭(こっとう)と呼ばれる球状の部分が、骨盤の寛骨臼(かんこつきゅう)と呼ばれるソケットにはまり込むような形になっています。
正常な股関節では、寛骨臼が骨頭の約4/5を包み込んでおり、このことが関節を安定させています。
股関節が安定し、更に周辺の筋肉と協調することで、 脚を前後左右に自在に動かすことができます。股関節唇とは、臼蓋の周囲を幅4〜7mmで環状にとりまいている部分です。繊維軟骨で構成され、唇状の形状をしています。大腿骨頭を周囲から包み込んで受け皿である臼蓋への収まりをよくし、衝撃を吸収する役割があります。股関節の動きによってこの部分が損傷を受けるのが股関節唇損傷です。
疼痛の性状にcatching(引っかかり感)やlocking(伸展に支障を生じる)などがあれば股関節唇損傷が疑われます。
手術適用となるケースもありますが、従前の状態までの回復は困難とされています。
手術の前に症状固定として、被害者請求にて後遺障害の認定を求め、その結果を得てから、将来の治療として、手術の可否を検討されることになります。
痛みの症状以外には、股関節の可動域制限や歩行障害を伴うケースがあります。
後遺障害は、制限や障害の程度によって、股関節の機能障害(可動域制限)または神経症状として認定となります。

痛みによる可動域制限

痛みは神経症状として評価がなされます。

症状固定時に関節の可動域障害が残存している場合には、健側(負傷していな方)と比べて、関節そのものカタチが損傷し、動かしたくても動かせない状態が確認できる場合には、関節の機能障害として評価がなされます。
これに対して、カタチに異常は無いが、痛みから動かすことができない状態の場合には、神経症状として評価されることになり、「局部に頑固な神経症状を残すもの」として12級13号が想定されます。
この神経症状として評価は、関節の可動域が1/2・3/4以上や以下の場合でも、機能障害としての評価では無く神経症状として扱われます。

歩行障害について

関節痛や神経の痛みにより歩行障害がある場合

神経障害による歩行障害では、殿部から下肢の後面を通り下腿部の下まで放散する痛みとしびれで歩くことが出来なくなります。安静時には全く症状が無く、歩くと痛みやしびれがでて長く歩くことができなくなり、歩行と休息を繰りかえす歩行障害を間欠跛行といいます。 また、下肢の痛みを避けるため、患側への荷重時間を短くするようにする歩き方を有痛性跛行(逃避性跛行)といいます。
歩行障害が認めれられる場合には、その原因について主治医に説明を受けて、痛みが軽減せず歩行に異常が続く場合には、神経症状として後遺障害に該当します。

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