頚椎骨折後の後遺障害

頚部受傷者の後遺障害認定率と重症度

事故受傷より、負傷された年度内に後遺障害が認定される割合が不明ながら、後遺障害として認定される比率は3.2%とわずかである実状が読み取れます。

腰背部受傷者の後遺障害認定率と重症度 この重症度分類では、骨傷が無いケースを軽症とし、その比率が98.4%と高いことが窺えます。この骨傷とは、受傷時に頸椎に骨折や脱臼が画像で確認できるものですので、この軽症には、頚椎捻挫及び外傷性頚部症候群等の傷病名が該当することになります。

頚椎骨折後の変形障害と運動障害

相当に重篤な障害が残遺しているケースになります

頚椎は脊椎の一部ですので、この脊柱の障害については、「せき柱に著しい変形または運動障害を残すもの」第6級5号、「せき柱に運動障害を残すもの(頸部又は胸腰部の可動域が参考可動域角度の1/2以下に制限されたもの。)」第8級2号、「せき柱に奇形を残すもの」第11級7号と序列されています。

「○○したもの」・「○○たもの」とは

各後遺障害の内容は、「○○したもの」・「○○たもの」と表現されています。 この文章は、障害の状態が後遺障害認定の結果を示すのもので、認定基準として詳細な補足がありますが、事前に判別できる具体的な検査や数値の規定は、関節の可動域障害を除いてはありません。

頚椎圧迫骨折

頚椎圧迫骨折では半年間以上の通院が必要です。

頚椎圧迫骨折は、屈曲圧迫により発生し、椎体が楔状変形をきたすもので、1つの椎体の損傷にとどまることが多いとされ、椎体の後縁と椎体関節、椎弓、棘突起および後方靱帯は無傷であることが多く、脊髄損傷の合併は無い病態です。
骨折の診断は,臨床的基準および通常は単純X線により行なわれ、この際、撮影は2方向で行い、必要に応じて両斜位撮影や特殊な肢位での撮影を行われます。
骨折が疑わしい場合には、日を開けて再度撮影する。MRIはX線やCTでは捉え難い軟部組織の情報を得ることができ、脊柱管や椎体孔における脊髄・神経根圧迫の状態を描出し、責任病巣割り出す上に重要な情報が提供できるとされています。
脊柱固定術が行われた場合においても、手術から凡そ12週間以降に、骨の状態が検査され、「治りました」として、主治医より「これ以上通院の必要はありません」と伝えられる場合があります。
後遺障害が認定されるに為の前提条件は半年間以上の通院と、かつ、その半年間に4週間以上の通院中断が無い事ですので、半年間は通院を継続する必要があります。

骨折後の症状での後遺障害の認定基準

相当因果性と他覚的所見

自賠責における後遺障害とは、「傷病がなおったときに残存する当該傷病と相当因果性を有し、かつ、将来においても回復が困難と見込まれる精神的又は身体的なき損状態であって、その存在が医学的に認められ、労働能力のそう失を伴うもの」と規定されています。 その上で、ここにいう相当因果性とは、事故態様、受傷機転、愁訴の一貫性、症状経過、他覚的所見、症状固定時期の妥当性の6つになります。 後遺障害認定の実務上は、事故受傷時が一番重篤である(即時性発症)とし、初診時及び超急性期の期間内に、医療機関における診断書等に記載されている傷病名に対して、上記の「相当因果性」が重要視されます。 まずは、症状が事故直後ないし急性期から出現して継続しているという「時間的因果関係」が必要になります。
その上で、障害程度の評価は、他覚的所見によるものになります。この医学上の他覚的所見とは、医師が客観的観察によって確認できる身体的異常いい、理学的検査(視診・打診・聴診・触診)、画像検査や神経学的検査によって確認される所見をいいます。
最も重要な画像所見と、経過診断書や後遺障害診断書の所見に基づいて、障害程度の評価(後遺障害認定)がなされます。

神経症状との併合

手足(四肢)に痛みやシビレが発生したケースや骨折患部の痛み

頑固な神経症状を残すもの

骨折後に手足に痛みやシビレ症状が出現した場合には、その症状は神経症状としての取り扱いになります。 この神経障害の規定では、「通常の労務に服することはできるが、時には強度の疼痛のため、ある程度差し支えがあるもの」も12級となりますので、損傷(骨折、ギブス固定、手術の後)の後に、神経症状を呈し、筋力の萎縮や関節の可動域制限などの機能低下を引き起こしている場合に、これらの症状が医学的に証明できる場合には後遺障害に該当します。
初診時の「骨折」との傷病名から、骨の癒合や抜釘術後に「○○神経障害」や「○○麻痺」等の「症」・「病」・「症候群」・「障害」病態や症状を示す傷病名が新たに付されたり、それらの所見等が診断書等に記録され、その症状に対して治療が確認できることが、神経症状として認定される前提条件になります。

骨折患部の痛み

この場合は、「通常の労務に服することはできるが、時には強度の疼痛のため、ある程度差し支えがあるもの」第12級として、疼痛等感覚障害としての取り扱いになります。

併合とは

障害の系列を異にする身体障害が2以上ある場合に、重い方の身体障害の等級によるか、又はその重い方の等級を1級ないし、3級を繰り上げて当該複数の障害の等級とすることをいいます。

頚椎骨折後の症状経過の問題点

一貫した愁訴と継続した治療履歴が必要です。

頚椎圧迫骨折後に手術又は保存療法が施行され、その後入院又は通院加療により、事故受傷より3か月を過ぎて経過が良好である場合には、主治医が今後の通院は必要ないと判断するケースがあります。
また、整形外科においてはリハビリの必要が無いと判断されたり、接骨院等での施術に切り替えて病院への通院を止めてしまうケースがあります。
いずれも、事故より4~6か月の間に病院への通院が無く、そのまま半年を経過した時点で後遺障害診断書が発行されても、症状経過において相当因果性が無いとして「後遺障害には該当しない」と判断に至り可能性が高くなります。
したがって、4週間に1度は病院へ通院し、主治医による症状の経過観察を受け、半年間は通院を継続する必要があります。

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