局部に神経症状を残すもの第14級9号とは

事故受傷後の痛み等の症状については、後遺障害では神経症状とされ、その痛み等の性状や程度に応じて障害の評価がなされます。

局部に神経症状を残すもの第14級9号とは

「局部に神経症状を残すもの」とは、後遺障害認定の結果を示すのもので、事前に判別できる具体的な検査や数値があるものではなく、どんな症状を神経症状として認めるかという、明確な基準や規定はありません。
後遺障害等級は身体障がいの程度に応じてその序列と系列が規定されていますので、「神経症状(痛みを主訴とする)」は、目視できるものでも、客観的なはかりが有るわけでもありませんの、身体障がいとしては「見えにくく、判別しづらい」症状になりますので、その認定基準も見えにくいものになります。
一般的に、事故等の外傷に起因する症状は、受傷時の衝撃により、筋肉や靱帯等の軟部組織を損傷した際に発症し、受傷直後から損傷をうけた部位の疼痛や筋力低下、知覚異常が見られ、その後、時kなの経過に伴い損傷を受けた部位に修復が得られることにより、症状は徐々に経過を示すものとされています。(自賠責保険における後遺障害認定の即時性発症の原則)
したがって、初診時より急性期(受傷より凡そ3ヶ月)までの、症状経過の所見が重要視されることになります。
その上で、経過観察をされてきた主治医が、後遺障害診断書にどの様な所見を書けば、後遺障害が認められるかを知るすべもなく、他覚的な所見によって残遺している神経症状が医学的に説明又は証明できるとの認定基準も、医師ですら分からない領域になります。

レントゲンにて「骨傷なし」との診断

骨折や脱臼のない頚部脊柱の軟部支持組織(靱帯・椎間板・関節包・頚部筋群の筋や筋膜)の損傷が、頚部捻挫と説明されています。
医学上の骨折とは、骨自身の強度を超える大きさの直接的または間接的な外力を受ける事によって、その解剖学的連続性が絶たれた状態を示し、脱臼とは、外傷性脱臼の事で、強い力によって関節が生理的可動域を超えて動いてしまった結果、関節包の損傷や弛緩が生じて、関節面の相対関係が乱れ、関節面相互に持続的逸脱が生じた状態をいいます。
捻挫とは、外力によって関節が生理的可動域を超えて動いてしまった結果、関節包や靭帯の損傷が生じて、一時的に関節面の相対関係が乱れるが、すぐに位置関係が戻った状態をいいます。
一般的な捻挫の症状としては、疼痛、膨脹と軽度から中程度の機能障害が認められますが、それはレントゲンでは確認することは難しい障害になります。
MRIは椎間板、靱帯、脊髄・神経根などの頸椎指示軟部組織や神経組織の描出に有用な画像診断法です。損傷状態が確認できる場合があります。
しかし、多くの方は、MRIによる検査によって異常なしと診断され、軟部支持組織が損傷したどうかさえも明らかでないが、事故受傷後に明らかに障害が発生し、残存する症状が障害として苦しんでいる方です。
したがって、捻挫後の症状で、それが後遺障害に該当する程度なのかを判断できる、医学的な他覚的所見が得られないのが実情ですので、医学的には説明できる症状として、捉え難いものになります。

実務上の認定基準

実務から知り得た、後遺障害等級認定のポイント

身体障がいの程度としての前提条件と必要条件はそれぞれ4つ。

傷病名が、頸椎捻挫・腰椎捻挫等の場合は、器質的損傷を伴わないものであり、神経症状の原因となる病因や病態が、レントゲンやCT・MRIなどの画像検査では確認できないものです。
したがって、医学的に証明できる神経症状に該当せず、「医学的に説明できる」または「神経系統の障害が医学的に推定できるもの」ものとして、第14級9号に該当するか否かの問題になります。

実務上から14級認定の備えるべき前提条件は下記4つです。

・事故受傷より1週間以内に医療機関にて外傷性の傷病名が確認できること。
・6ヶ月以上の医療機関への通院履歴が確認できること。
・通院期間中に4週間以上の中断が無いこと。
・半年間で40日以上の通院があること。

次に、等級認定の必要条件は下記4つになると思われます。

・受傷状況の確認
・残存する症状の具体的内容及び程度の確認
・受傷状況・症状経過と残存する症状の整合性の確認
・残存する症状、特に自覚症状と検査所見との整合性の確認
これらを医証により説明できる事が14級認定の認定要件になると思われます。受傷時の診断傷病名と、その後残存する自覚症状と経過観察の所見によって、残遺している症状が「説明ができる」事が必要十分条件になります。
その上で、主治医の協力を頂き、後遺障害診断書に有位な他覚的所見が記載され、相手方の自賠責損保への被害者請求手続きによって、現実に後遺障害が認定されます。
なお、受傷した部位や傷病名によって、それぞれの特徴がありますので、関連するページにてご確認下さい。

痛みやシビレの症状

シビレがある場合には電気生理学的検査を

主治医に見えない自覚症状をキチント伝えることが重要です。

まず、痛みについてもシビレの症状についても、どの様な状態であるのかを主治医に伝えることが重要で必要です。
その上で、シビレの症状については、電気生理学的検査(針筋電図・神経伝導検査)によって客観的に計ることができますので、シビレの症状がある場合には電気生理学的検査を受診してください。
痛みの症状については、少し厄介で、それを計れるスケールや検査はありませんので、理学診断の組み合わせによって、残存する痛みの症状と経過観察によって医学的に説明できる判断できる検査結果が必要になります。
整形外科医の主治医の先生に、神経内科又はペインクリニックへの紹介状をお願いされて、神経や痛みに係わる専門的な治療を受けるべきです。

受診されている医師の問題もあります

主治医次第で、状況や事情が変わることがあります。

後遺障害等級認定の実務においては、事故の発生状況、急性期の症状所見、その後の症状経過をもって事故との相当因果関係が確認されます。初診時の所見は最も重要で、その評価の信頼度は自覚症状・他覚的所見及び補助診断検査所見の精度に依存します。
むち打ち症及び外傷性頸部症候群・頚部捻挫等では、受傷より1ヶ月以内を超急性期として捉えています。
整形外科では、
1.問診による事故発生状況、事故直後の症状、その後の受診までの症状経過、既往歴及び既存症の有無・症状の正確な確認を行います。
2.身体診察による全身状態(表情、歩行状態や動作)、頸部の局所所見、神経学的所見及び他部位の外傷の観察を行います。
3.症状に応じた単純レントゲン検査とMRI検査を早期に実施します。
4.初診後1~2週間の症状所見の推移を観察します。
医学上の臨床においては、頸部神経の圧迫に基づくしびれをどの様に確認しているかといえば、レントゲン検査は、頸椎骨は影として映りますので、医師は、その影から脊柱のずれ方を確認します。7個の骨が正しく整列していれば、神経を圧迫する要因とは考え憎いことになります。
次に、椎骨同士の感覚に意を払います。間隔が狭すぎるなら、そこから出る末梢神経を圧迫する要因と考えられます。また、レントゲン検査では、正面からのみ撮影するばかりでは無く、両側側面、最大前屈、最大後屈、開口などの状態で撮影して、頸椎骨の全体的な曲り方をみて、神経根の圧迫の有無及び程度を推量して行きます。

受傷直後の救急病院にて、1枚のレントゲンのみの撮影で、診断書に「骨傷なし」と記載されているケースを多く見ます。
救急病院での処置には限界がありますので、受傷時より出来る限り早い時期(1~2週間以内)にレントゲン検査をして、頸椎骨の全体的な曲り方をみて、神経根の圧迫の有無及び程度を確認する事が大切です。
MRIとは、磁気共鳴画像といわれ、人体に6割含まれる水に注目して水に反応するもので、水分の少ない骨よりも軟部組織をよく映しますので、靱帯や筋肉の状態と骨との連関も映るので、影を読むレントゲンよりは、はるかに正確に異常の有無が判明します。
この軟部組織の異常や損傷によって、症状が出現していることが多いもの実情です。

次ぎに重要なのは、
主治医によって適宜に経過観察がなされている事が記録されている、もくしは確認できる事です。漫然として治療を継続するだけや同じ薬を処方するだけや、経過診断書にはゴム印を使用している所もあり、どの様な症状でどの様な経過を辿っているのが判断できないのものもありますが、これでは単なる患者の愁訴に応じている事であり、残存する症状に対する適切な治療が行われているとは判断されないケースがあります。
「症状が残存している事が客観的な他覚的所見が乏しく判断できない。」として後遺障害としては該当しないとの判断に至るケースが多いのは、上記の理由によるものと思われます。
障害認定の評価は、他覚的所見に基づいて行われています。症状の存在が医学的に説明できるとは、この他覚的所見によるものです。

接骨院・整骨院等の問題

医療機関ではありませんし、医師でもありません。

後遺障害の認定基準は、「医学的に証明又は説明できること」になります。これは医療機関における医療行為と、医師による経過観察後の所見によるものを示します。
接骨院・整骨院とは、「柔道整復師」による施術所になります。柔道整復師法には、(定義)第2条、この法律において「柔道整復師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、柔道整復を業とする者をいう。とされ、(外科手術、薬品投与等の禁止)第16条柔道整復師は、外科手術を行ない、又は薬品を投与し、若しくはその指示をする等の行為をしてははならない。とされ、(施術の制限)第17条柔道整復師は、医師の同意を得た場合のほか、脱臼又は骨折の患部に施術をしてはならない。ただし、応急手当をする場合は、この限りでない。 と規定されています。
したがって、原則的に医療行為としては認められていませんし、診断書を書く事もできません。
つまり、接骨院等へいくら施術に通っても、等級認定の評価においては、医学的なものとして扱われる事はありません。
一方、治癒又は症状固定後の損害賠償(示談)においても、施術等(柔道整復・鍼灸・按摩・カイロプラティクス)に係わる費用が損害として認められない場合があります。
損害として認められるには、施術等が医師の指示である、施術等について医師の同意がある等の医師の関与がある事、つまり、その必要性・合理性・相当性・有効性の要件を満たしていることが必要になります。
多くの事例で、この要件を満たしていないのが実情です。
施術を受けることは、後遺障害の認定においては、何ら意味がありませんし、むしろ不利益になります。

傷病名や部位・症状別のページリンク

下記に関連するページをご用意していますので、ご参照ください。

認定結果への異議申立て

頚椎捻挫や腰椎捻挫後に残存する痛みの症状について、その後遺障害が認定されなかった場合(非該当)は、相手方自賠責損保へ被害者請求による異議申立手続きにて、後遺障害として認定される見込みがあります。

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