相当因果性という前提条件

当該傷病と相当因果性を有するとは

6つの実務上の相当因果性

自賠責における後遺障害とは、「傷病がなおったときに残存する当該傷病と相当因果性を有し、かつ、将来においても回復が困難と見込まれる精神的又は身体的なき損状態であって、その存在が医学的に認められ、労働能力のそう失を伴うもの」と規定されています。
その上で、ここにいう相当因果性とは、事故態様、受傷機転、愁訴の一貫性、症状経過、他覚的所見、症状固定時期の妥当性の6つになります。
後遺障害認定の実務上は、事故受傷時が一番重篤である(即時性発症)とし、初診時及び超急性期の期間内に、医療機関における診断書等に記載されている傷病名に対して、上記の「相当因果性」が重要視されます。
まずは、症状が事故直後ないし急性期から出現して継続しているという「時間的因果関係」が必要になります。
次ぎに、既存の身体的疾病(既往病)ないし心因的要因による影響に重症化がある場合には、それらの責任分担を明確にしておく必要があります。
なお、遅発性の症状については、後遺障害としては射程外になります。

事故態様

交通事故証明書に基づくものです。

その状況を事故証明書と事故発生状況報告書にて立証します。

重大な過失の有無

自賠責損保への請求者に7割以上の重大な過失があるか無いかを、自賠責調査事務所が判断をします。重大な過失があると判断された場合には、その割合に応じて自賠責分の支払が減額されることになります。

受傷機転

初療時の外傷性傷病名から

自賠責では初診時に医師が診断書に記載した外傷性の傷病名が出発点になります。捻挫とか骨折と記載されていると思われます。事故態様と併せて、こういう事故ならばこういう怪我になることを確認します。
外傷とは、組織が損傷したもので、その傷病名は、発生時の受傷機転が確認できるものとされ、解剖学的部位名と外傷態様の組み合わせによって構成されているものです。
また、初診時の画像検査結果が重要視されます。この検査にて骨折・脱臼の有無が確認され、骨折・脱臼がある場合は骨傷として認められます。

治療中の新たな傷病名

初療時の傷病名とは別に新たな傷病名が追加される場合があります。事故受傷より1ヶ月以内で初療の医療機関において追加された場合には問題がありませんが、初療時に見落としがあった、転医した発見された場合には注意が必要になります。
なお、初療時の外傷傷病名から、経過観察を経て到達している病態の傷病名については問題ありません。(例示 頚椎捻挫から外傷性頚部症候群、腰部捻挫から腰椎椎間版ヘルニア)

愁訴の一貫性

事故受傷時よりの一貫した主訴が改善しない様子

事故後より一貫した訴えを医師が把握していることで、超急性期(初診から10日以内)に出現した自覚症状が、受傷機転が認められる傷病名を原因として、その症状が一貫して現在も残存していることを確認します。
もっとも、後遺障害認定を求める状況にある方は、一貫してた愁訴は当然ですが、最も辛い、仕事や生活において最も支障を来している愁訴に的をしぼって、立証することで、より後遺障害認定の見込みが高まります。

症状経過

継続した治療を6ヶ月以上、受けていることが確認できる

一般的に、事故等の外傷に起因する症状は、受傷時の衝撃により、筋肉や靱帯等の軟部組織を損傷した際に発症し、患部に高度の疼痛や腫脹等が生じ、受傷直後から損傷をうけた部位の疼痛や筋力低下、知覚異常が見られ、直ちに相応の治療が必要になり、その後、時間の経過に伴い損傷を受けた部位に修復が得られることにより、症状は徐々に経過を示すものとされています。
この必要とされる治療とその効果、症状の評価を辿り、症状経過の相当因果異性が確認できることが要件になります。
したがって、初診時より急性期(受傷より凡そ3ヶ月)までの、症状経過の所見にが重要視されることになります。
その上で、治療の中断の有無(4週間以上の治療中断が無いこと)を確認し、診断に基づく治療経過や投薬や処置等(リハビリを含む)を確認します。一貫した治療が行われた事が証明されるには6か月以上の通院を充たす必要があります。

転医等の問題

初療時の医療機関から転医した場合では、その転医の理由によって状況が変わることがあります。遠方であった事から自宅又は会社に最寄りの病院へ転医したとか、転医を希望し紹介状が発行されて転医した場合には問題はありません。
「ヤブとは言えませんがヤボな医師だったから」転医した場合でも、転医先で3ヶ月以上の治療期間が必要となる場合があります。主たる治療先が複数ある場合には注意が必要です。

施術の問題

捻挫後や関節の痛みの症状にて、施術所(接骨院・整骨院・施術所等)に行かれて、柔道整復師にその施術を受ける方がいます。この施術には様々な問題が含まれていることを理解して頂く必要があります。

他覚的所見

この所見によって障害程度の評価がなされる重要なものです。

他覚的所見とは、一般的な水準の医学的知見に基づいて、残存している症状が医学的に説明又は証明できるものであるかが評価できる理学診断結果や身体所見、画像所見などを示します。

最も重要視されるのは画像所見

骨傷又は器質的損傷が確認できる、初診時の画像所見が最も重要視されます。初診時に画像検査を受ける機会がなかった場合には、急性期中に画像所見を得る必要があります。
画像情報とは、形態学的記録であり、経時的に変化がなく客観的で複数の医師による評価が可能という優れた利点があります。そのためには、適切な時期・機器・撮影方法が必須であり、正確な臨床情報と画像専門家の読影診断によって確定診断に至ります。

傷病名や部位別の所見

受傷された傷病名。部位によって様々です。画像以外の理学診断や検査等は、医師の判断と自賠責調査事務所の判断が異なることもありますので、傷病と部位に応じて必要な検査を依頼してその所見を得ることが必要になります。

症状固定時期の妥当性

事故受傷より半年以上の医療機関へに通院履歴があること

後遺障害の認定基準や規定に記載はありませんが、受傷機転、症状経過、愁訴の一貫性に相当因果性を有し、その上で事故受傷日より6ヶ月以上を経過していれば、実務上は「事故受傷より半年間後の症状固定日」であれば、その時期に妥当性があると判断しています。
事故受傷より1週間以内に医療機関を受信し、医師によって外傷としての傷病の診断がなされ、その後医療機関へ半年間以上に渡り継続的に通院し、かつ、その半年間に4週間以上の通院中断が無く、残存する症状が画像所見や理学検査等の他覚的所見によって、医学的に証明又は説明できる事が、後遺障害としての相当因果性を有することになります。

被害者請求時の立証責任

立証責任は請求者にあります。

上記の6つの相当因果性の立証では、事実確認できる書類を準備すれば足りるものと、主治医に協力を頂くものがあります。
特に、他覚的所見においては、症状が残存して後遺症がある事を、医学的に証明又は説明できる所見が必要となります。
ここに言う所見とは、一般的な医学上の指針等とは異なり、損害保険料率算定機構の自賠責損害調査事務所の損害調査にて、有意な所見として扱われている物差しによる場合があります。
したがって、傷病に応じて、その都度有意な所見を得るための検討をして、主治医に協力をして頂く事が重要となります。

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