被害者請求に必要な書類等

高次脳機能障害が認定されるためには、レントゲン・CT・MRIなどの画像検査資料が重要な判断材料となります。事故発生直後から後遺障害の症状が固定するまでの全ての画像検査資料が必要になります。
また、認定にあたっては、事故の前と後とで、被害者の日常生活状況、就学就労状況、社会生活などが、具体的にどのように変化しているのかも重要な要素になります。そのため、診察された医師、ご家族、実際に介護をなさっている方々に簡単な報告書を作成して頂きます。
現在の医療制度では、急性期における救急医療期間やその後のリハビリテーション期間に制限があります。脳外傷による高次脳機能障害の場合には、凡そ超急性期の1ヶ月間は救急病院等に入院し、その後は180日間の期限でリハビリテーションに移行します。
このリハ期間は、早期→回復期→維持期と段階を通して、機能回復、代償的回復、予防的回復、機能維持という4つのアプローチからリハプログラムとして立案され実施されています。この期間内の経過が神経心理学テストや理学療法士・作業療法士・看護師などによって記録されていますので、それらの資料も必要になります。
リハ中は、医療から介護へ、入院から在宅への転換期であり、運動・言語・接食・排泄・認知機能等を各種神経心理学的な検査バッテリーを組み合わせながら、残存機能の活用と環境調整に移行していく期間になります。
事故の前と後との状況の推移が、評価として分かる医証の有無と、それに連動した生活状況報告書が重要な資料になります

治療先より取り寄せる医証

相手方の任意一括払いでの対応の場合には、その保険会社にコピーを請求すると現在まで保管されている資料を受け取ることができます。しかし、一部の資料を拾い忘れたりすることも想定されますので、ご家族の方が直接病院等に請求して取り寄せることをお勧め致します。
・急性期(救急病院入院時)の診断書・診療報酬明細書・画像検査資料の全て
・リハビリテーション期間の、リハプログラム・神経心理学検査所見・ADLの機能障害自立度評価等の所見
・身体障害者及び精神障害者手帳申請用の診断書
・症状固定時の診断書・診療報酬明細書・画像検査資料等の全て
病院等によっては診療情報の開示に慎重なところもありますが、個人情報保護法25条とそれに基づく厚生労働省の通達により、全ての診療情報を開示するとされていますので、医療事務担当やMSWに相談して請求して下さい。
治療やリハの進捗状況をその都度確認して頂く事も重要な事柄です。

高次脳機能障害を評価する検査

神経心理学的な検査や、神経系統の障害に関する医学的意見書、医学の専門的な用語が続く医証です。
高次脳機能障害の評価は、一つの検査を持って障害の評価をすることは難しいとされています。
初診時には、頭部外傷についての意識障害についての所見や診断書により、高次脳機能障害として取り扱われるか否かの基準があります。また、初診時より3ヶ月後の頭部画像所見も重要な判断基準になります。
リハにおいても、様々な検査が行われます。それらの評価によって、意思疎通能力・問題解決能力・作業負荷に対する持続・持久力・社会行動力の4つの能力の喪失程度によって、等級の評価がなされます。

被害者請求の相談時期

自賠責保険においては、受傷後少なくても1年程度を等級認定の時期としています。
入院からリハ期間を経て、主治医よりも先に相手方保険者か症状固定時期を打診してきます。
ご相談を頂く最適な時期は、事故受傷より100日前後になります。ご家族と共に、そこから一年以上のご支援になります。
その後は、リハ期間の終了(事故受傷より210日後)、在宅または施設での維持的リハ期間、身体障害及び精神障害手帳の申請(270日後)、症状固定+後遺障害等級認定の被害者請求(365日後)、後遺障害認定結果(450日後)、自賠責保険金額受取、民事訴訟へ移行、障害年金申請(550日後)になり、凡そ1年半以上に渡ります。
事案や状況によってそれぞれの事情が異なります。全て個別の対応が必要なこともこの障害の特徴です。いつでもご相談下さい。
治療に専念できる環境を得た後も、後遺症やその後生活設計、示談交渉など、どれもこれも重要な問題ですが、どの様に対応すればご本人のためになるかを、いつでも何でも相談できる事がなりより大切と思います。

急性期(事故受傷から3ヶ月)を過ぎても改善が得られない場合

弁護士マターになります

高次脳機能障害と診断をされ、急性期を過ぎても症状が改善しない場合には、弁護士に相談されるべきです。
弁護士は相手方損保との交渉やその後の後遺障害認定、さらには生活費の工面などの支援ができます。
早急に、複数の法律事務所(弁護士)に相談されて、その中から選定されることをお薦め致します。

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